葬儀Q&A

Q3 会葬礼状の句読点

 

Q.私は自分の葬式の会葬礼状を作っておきたいと思っています。友人の葬儀に行く度に、出来合いの無味乾燥な文に辟易しているからです。ところで葬儀に出席した折りの会葬礼状を見てみると「、」「。」がついていません。葬儀の会葬礼状には句読点はつけないという決まりでもあるのでしょうか。(74歳男性)

A 会葬礼状もそうですが、死亡広告を見ても文中の句読点がない文章が多く見られます。これらを見ていると、「葬儀で使用する文章には句読点はつけない」という約束事があるかのように思えます。
 元来、日本語の文章には句読点はなく、活字で印刷されるようになってから、読みやすくするためにつけられるようになったものです。したがって筆で書かれる場合には空間をつくるなどして句読点はつけないのが一般的でした。

 死亡広告も会葬礼状も、畏まって筆で文章を書いた名残りを留めているように思います。しかし、筆で書いたものを印刷するならともかく活字で印刷するのですから、葬儀における文章でも句読点をつけたほうが読み手に親切なことは言うまでもありません。
 会葬礼状に使われる言葉にしても「拝謁」とか丁寧ではあるが日常あまり目にしない難しい語が並んでいます。若い子だけでなく、多くの人に正確な意味が伝わりにくいものとなっています。
 葬儀というと厳粛で畏まらなくてはならないという心理が働いて、文章や言葉遣いが保守的になる傾向にあるように思います。

 私個人の感想から言うならば、読み手に対する心遣いとして、言葉は平易に、文章には句読点をつけ、読みやすく改善する必要があると思っています。
 ご自分で会葬礼状を用意されるならば、受け取る若い世代の人にあなたの想いが伝わるように、易しく、かつ、率直な文章を(句読点をつけて)ご用意されるとよいと思います。

 また、これは提案なのですが、実際にお使いになるときは、ご自分の挨拶文と並べて、ご家族の挨拶文もつけられるとよいでしょう。これはご家族への宿題としたらいかがでしょうか。

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