厚労省 新型コロナ患者の遺体取扱いガイドラインを正式改正

厚労省ガイドラインを1月6日付けで正式改正 23年1月6日、厚労省は「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン」を正式に改正、同日、加藤厚労相が記者会見で発表した。 各社発表しているが、NHKを示す。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230106/k10013942851000.html 加藤厚労相の記者会見は以下。 https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/... 続きを読む

青木新門さんとの対談ー死生観、遺体観、葬送の25年を振り返る

2015年9月に雑誌『SOGI』通巻150号のための青木新門さんとの対談が行われた。 「編集長インタビュー」というのがそのコーナーである。 これは特集記事でもあったので分量が多いことは予めご理解いただきたい。 目次も付したので、少しずつ読んでいただいたら、と思っている。 既報のように、本年(2022年)8月6日、青木新門さんは85歳の生涯を終えた。 8月9日の通夜、10日の葬儀に富山に弔問にうかがった。お顔もじっくり拝見し対面。30年のお付き合いにお礼を申し上げる機会を与えられた。 遺された奥様、娘さん... 続きを読む

近親者の悲嘆への配慮―死者を弔うこと

■近親者の悲嘆への配慮 ・死別と悲嘆 葬式の機能を絞れば、一つは「死者(遺体)の尊厳を守る」ことで、もう一つが「近親者の死別の悲嘆への配慮」である。 「死別bereavement」とは近しい、大切な人が死亡することによって別れをよぎなくされることをいう。 死別によってもたされる深い悲嘆を「グリーフgrief」と言う。 悲嘆(グリーフ)には、悲しみだけではなく、不安に陥る、ショックで心が麻痺する、無気力になる、抑うつ状態になる、焦燥感を抱く、孤独感を深める、怒りを覚える、落ち着きがなくなる…等のさまざまな感... 続きを読む

弔いの問い直し―「死者(遺体)の尊厳」とは?

■葬式の原点は何か ・「葬式」の再定義 1995年以降、葬式は確かに表面的には非常に変化している。 現在進行形で変化しており、そのキーワードは「個人化」である。 1920年以降のコロナ禍においては、好む場合ばかりか好まざる場合においても葬式は個人化を余儀なくされている。 しかし、いくら変化しようと、変わっていないものもある。 葬祭仏教の成立期である戦国時代の葬式、昼間に行われるようになった明治時代の葬式、祭壇が照明で煌めいたバブル景気時の葬式、それぞれ様相には変化があるが、原点、基本には変化がない... 続きを読む

コロナ禍における火葬場問題

東京新聞2021年2月12日に「こちら特報部」でコロナ禍の火葬場の遺体の取り扱いについて大きなスペースを割いて特集している。 今回の特集について私も早い段階から協力していてコメントを寄せている。 今、唯一の都営の火葬場である瑞江火葬所ではCOVID-19で死亡した遺体の火葬を1日10体まで引き受けている。 1日周辺住民との協議で25体までと火葬数を取り決めており、その中の10体であるから積極的である。 だが当初からそうではなかった。 昨年の第1波期にはかなり消極的であった。 東京都は民営の火葬場の取り扱... 続きを読む