遺体は公衆衛生上安全か?

遺体は公衆衛生上安全か?   遺体のすべてが公衆衛生上リスクが高いわけではない。 だが、同様に言えることは「リスクが高い遺体もある」ということだ。 問題は、多くの場合、その判別がないままに遺体は病院から搬出されていることだ。 「病院が死亡退院を許すのは、公衆衛生上の危険がない、と判断しているからだ」 というのは事実に即さないきれいごと。 「病院が死亡後、死後のケア(死後の処置)をしているので、公衆衛生上は安全である」 というのはほとんど妄言に近い神話。 この神話を信じる医療関係者、葬祭関係者が... 続きを読む

死者・遺体の尊厳を守るー葬祭サービスとは何か?(2)

■葬儀はだれのためにあるか? 「葬祭サービス」の目的は、葬儀等を十全に支援することにある。 そして葬儀等の目的を集約するならば、死者を弔い、送る(別れる)ことである。 これは一義的には死者の尊厳を守り弔うことであり、これを死者の近親者が充分に行えるように、近親者の想いに配慮して行うことである。 葬儀の葬祭事業者への発注は死者の近親者から行われるため、葬祭事業者にとっての顧客は発注する近親者であり、近親者のために葬儀を行う、と考えがちである。 それは一概には誤りとは言えない。 しかし単純すぎる。 そもそも死... 続きを読む

死学ー遺体の位置づけと取り扱う者の倫理(2)

死学thanatology,death study ―遺体の位置づけと取り扱う者の倫理 https://hajime-himonya.com/?p=1539   の第2回 死学thanatology,death study ―遺体の位置づけと取り扱う者の倫理(2)   1.死学とは何か?(続き)   1)日本における現状   国際葬儀連盟(FIAT-IFTA)では「葬祭業者」をサナトロジストthanatologistと呼称している。 「サナトロジーthanatology」は「死に関する学問... 続きを読む

死学 ―遺体の位置づけと取り扱う者の倫理(1)―遺体に対する考察

遺体に関する考察   「遺体」についてはこれまで何回か書いている。 しかし、ブログではまとまった形では掲載していない。そこでこの地味だが逃れられないテーマについて、さまざまな形で書いたものを再編して掲載する。 SNSという特性の同時性とはかけ離れたものであるが、ご理解いただきたい。 しばらく続くが、関心のある方は目をとおしていただけると幸いである。   葬儀を論ずる場合に「遺体」は外せない。 しかし、過去に仏教会との関係で葬儀について書き、その中で遺体について書いたら、「残酷過ぎる」ということで、その箇所... 続きを読む

安易に「孤独死」「孤立死」と言うな!―「弔い」としての葬式(2)

安易に「孤独死」「孤立死」と言うな! 死者(遺体)の尊厳と「遺体のリアルな認識」 死者(遺体)の尊厳を守る―というのは、死者(遺体)を美しく保つことだけを意味しません。 腐敗した遺体であろうと尊厳をもって扱うということです。 ※東日本大震災では葬祭業者がこの問題に直面した。 そして死者の尊厳を守るべく正面から相対し、自らの責務を尽くした。 このことはあまり報道されなかったが、きちんと記憶されるべきだと思う。 火葬と埋葬―東日本大震災の仮埋葬 https://hajime-himonya.com/?p... 続きを読む