葬儀の役割の見直し コロナ禍にあって

(1)葬儀の内容―葬祭従事者と遺族の見方の違い 葬祭事業者の立場から言えば、葬儀とは、 ①葬儀の電話等による受注 ②病院等からの搬送 ③遺体の安置 ④打ち合わせ ⑤届出・手配 ⑥遺体の管理(納棺、湯灌、ドライアイス処置または保冷庫、エンバーミング) ⑦通夜の準備 ⑧通夜 ⑨葬儀の準備 ⑩葬儀 ⑪出棺 ⑫火葬(北関東以北では火葬を葬儀に先行する骨葬が多い) となる。 遺族等から言えば、 ①臨終時の看取り ②宗教者・葬祭事業者の手配 ③安置された遺体との対面 ④枕経・宗教者との打ち合わせ ⑤葬祭事業者との打... 続きを読む

葬送基礎用語の解説

葬研「碑文谷創の葬送基礎講座16」が本日更新された。 今回のテーマは「葬送基礎用語の解説」 https://souken.info/himonya16 いわば「葬送用語小事典」である。 全体の構成と収録語、関連語は、以下のとおり。 今から考えるともう少し掲載語を増やしておきたかったと思うが(火葬、霊柩車、エンディングノート等)、コンパクトに今の葬送を囲む状況を知る、ということでは有用かと思う。 1.現代社会と死 ▼多死社会▼在宅死—増える老人施設死(在宅ケア/老老介護/認認介護/介護離職)▼自死(自殺)... 続きを読む

遺体は公衆衛生上安全か?

遺体は公衆衛生上安全か?   遺体のすべてが公衆衛生上リスクが高いわけではない。 だが、同様に言えることは「リスクが高い遺体もある」ということだ。 問題は、多くの場合、その判別がないままに遺体は病院から搬出されていることだ。 「病院が死亡退院を許すのは、公衆衛生上の危険がない、と判断しているからだ」 というのは事実に即さないきれいごと。 「病院が死亡後、死後のケア(死後の処置)をしているので、公衆衛生上は安全である」 というのはほとんど妄言に近い神話。 この神話を信じる医療関係者、葬祭関係者が... 続きを読む

死者・遺体の尊厳を守るー葬祭サービスとは何か?(2)

■葬儀はだれのためにあるか? 「葬祭サービス」の目的は、葬儀等を十全に支援することにある。 そして葬儀等の目的を集約するならば、死者を弔い、送る(別れる)ことである。 これは一義的には死者の尊厳を守り弔うことであり、これを死者の近親者が充分に行えるように、近親者の想いに配慮して行うことである。 葬儀の葬祭事業者への発注は死者の近親者から行われるため、葬祭事業者にとっての顧客は発注する近親者であり、近親者のために葬儀を行う、と考えがちである。 それは一概には誤りとは言えない。 しかし単純すぎる。 そもそも死... 続きを読む

死学ー遺体の位置づけと取り扱う者の倫理(2)

死学thanatology,death study ―遺体の位置づけと取り扱う者の倫理 https://hajime-himonya.com/?p=1539   の第2回 死学thanatology,death study ―遺体の位置づけと取り扱う者の倫理(2)   1.死学とは何か?(続き)   1)日本における現状   国際葬儀連盟(FIAT-IFTA)では「葬祭業者」をサナトロジストthanatologistと呼称している。 「サナトロジーthanatology」は「死に関する学問... 続きを読む