コロナ禍と葬儀(続)

23年はブログは1月7日以来の更新となる。 この間、別に病気で休養していたわけではない。ただサボっていただけである。 もとより日々老いて衰えていることは事実であるが。 この間のことのいくつかを報告しておこうと思う。 「コロナ禍と葬儀へ与えた影響(続)」の論文発表と講演(YouTube) 再開の最初は、6月に行われた日本葬送文化学会総会で行った講演の報告である。 タイトルは「収束期に入った今、全体を振り返る コロナ禍と葬儀への影響(続)」である。 これは日本葬送文化学会・会誌「葬送文化24」(2023年3月... 続きを読む

厚労省 新型コロナ患者の遺体取扱いガイドラインを正式改正

厚労省ガイドラインを1月6日付けで正式改正 23年1月6日、厚労省は「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置、搬送、葬儀、火葬等に関するガイドライン」を正式に改正、同日、加藤厚労相が記者会見で発表した。 各社発表しているが、NHKを示す。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230106/k10013942851000.html 加藤厚労相の記者会見は以下。 https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/... 続きを読む

家族葬の多義化―「コロナ禍と葬儀に与えた影響(続)」

報告 本日(2022年12月25日)の毎日新聞の「滝野隆浩の掃苔記」で私が取り上げられた。 Facebookでも紹介しておいたが、ここでも報告がてら詳しく述べる。 https://mainichi.jp/articles/20221225/ddm/012/070/073000c 日本葬送文化学会の23年1月刊行予定の会誌に掲載する「コロナ禍と葬儀に与えた影響(続)」を11月末に脱稿した。 脱稿直前に入ったニュースが新型コロナウイルス感染症で亡くなった方の遺体を取り扱うガイドラインの改正に着手するというニュ... 続きを読む

青木新門さんとの対談ー死生観、遺体観、葬送の25年を振り返る

2015年9月に雑誌『SOGI』通巻150号のための青木新門さんとの対談が行われた。 「編集長インタビュー」というのがそのコーナーである。 これは特集記事でもあったので分量が多いことは予めご理解いただきたい。 目次も付したので、少しずつ読んでいただいたら、と思っている。 既報のように、本年(2022年)8月6日、青木新門さんは85歳の生涯を終えた。 8月9日の通夜、10日の葬儀に富山に弔問にうかがった。お顔もじっくり拝見し対面。30年のお付き合いにお礼を申し上げる機会を与えられた。 遺された奥様、娘さん... 続きを読む

近親者の悲嘆への配慮―死者を弔うこと

■近親者の悲嘆への配慮 ・死別と悲嘆 葬式の機能を絞れば、一つは「死者(遺体)の尊厳を守る」ことで、もう一つが「近親者の死別の悲嘆への配慮」である。 「死別bereavement」とは近しい、大切な人が死亡することによって別れをよぎなくされることをいう。 死別によってもたされる深い悲嘆を「グリーフgrief」と言う。 悲嘆(グリーフ)には、悲しみだけではなく、不安に陥る、ショックで心が麻痺する、無気力になる、抑うつ状態になる、焦燥感を抱く、孤独感を深める、怒りを覚える、落ち着きがなくなる…等のさまざまな感... 続きを読む