暑中見舞い

今年は久方ぶりの猛暑である。先日のことだが、事務所で仕事をしていると、凄まじいまでの雷鳴。ベランダに出てみると、右手の空は明るい。左手は暗雲。稲妻が上を走るのではなく、下を這い、それを追うように雷鳴がバカバタと激しく響く。そして豪雨。外を歩いていた女性が立ち止り、稲妻を撮ろうとカメラを水平に構えていた。この局地的雷と豪雨、時間にしては長くない。 このところ月日の経つのがはやい感じがする。一日というのは「けっこうな長い時間」だと思っていたが、「あれ、もう夜だ」とろくに進んでいない原稿を見て愕然とする。このペ... 続きを読む

晩年

60代になったあたりから同級生が死にだし、先日は62歳の従妹が死亡。72歳の姉ががんが再発、といっても前のは40年前になるので、「再」発ではないかもしれない。ステージ4で本人は無治療を選択した。 一人暮らしをしている友人にメールを送ったが返事がない。―こういう時はつい最悪の事態を考えてしまう。 「人生80年」という時代を迎えたが、それはあくまで平均の話。80歳より先のことについて、ほんの一部の人を除いては、自由意思での選択は難しくなる。 尊厳死法案の問題で「自由意思」の中身が問われた。高齢者からアンケート... 続きを読む