「グッドデス(good death)」という言葉が、終末期医療、緩和ケアにおいて今注目を浴びつつあるようだ。 これを最初に目にした時、思わず「バカな!」と思った。 この用語は、提唱者の意図と異なるだろうが、死に方に「良い死に方」と「悪い死に方」がある、という価値区分を与えかねない。 ある意味で危険かつおこがましい用語であると思う。 「グッドデス」は2000年頃に米国で誕生。 日本語では「良い死」と訳さず「望ましい死」と訳されているのはそれなりの配慮だろう。 この用語の意味は、終末期医療の見直しを医療者側... 続きを読む
月: 2018年10月
葬儀では遺体との対面が強制される?
近年の葬儀について、参列した人から 「出棺前の遺体との対面を強制された」 という声を聞く。 バブル期(もう20年以上前のことだが)の葬儀は今と大きく違って、有名人でも会社役員でもない普通の人の葬式で会葬者数が300人程度はざらにあった。 会葬者の7割が死者本人を知らない人が占めることさえ珍しくなかった。 そんな葬式では、出棺前のお別れの儀(遺体と対面しお別れし、花を添える)については死者本人と親しい人に限るため、 「ご遺族、ご親族の皆様は式場内にお残りください」 という案内がされた。 その他の人は式場... 続きを読む
「ハカジマイ」はほんとうに流行っているのか?
NHKでは憑き物がついたように「ハカジマイ」を話題にしている。 ??? 本日アップするのは2017年2月に書いたもので、『ソナエ』に掲載されたのは同年3~4月頃だろう。 再掲にあたり一部を補っている。(以下、本文) 墓石業者に聞くと「新築される墓があまりない。最近は【ハカジマイ】が多い」という。 ハカジマイ=墓をしまう(終う、了う)、つまりは「墓を片づける」ことの意。 ハカジマイとは、従来あった墓や納骨堂を整理し、遺骨をまとめて承継(跡継ぎ)を必要としない永代供養墓(合葬墓)に移すこと。 中には行... 続きを読む