Q.私は次男坊なため、わが家には墓がありません。そろそろ私たち夫婦の墓を用意したいと思っています。しかし、息子は海外駐在ですし、娘は関西に嫁にいきましたので、私たちの墓を守る負担を子どもにはかけたくありません。(63歳男性)
A 10年ほど前からお墓の事情は大きく変わってきています。今までの「○○家の墓」の場合、お墓を守る人が必要でした。しかし、核家族となり少子化が進み、跡継ぎのいない人、跡継ぎとなる子がいても子に負担をかけたくない人が現れ、お墓のシステムも変化してきました。
その代表的なのが「永代供養墓」と言われるものです。跡継ぎがいなくてもお寺が責任をもって守るという形態の墓です。多くは共同墓の形態になっています。(公営の場合には合葬墓と言われます。)
しかしこれに問題がないわけではありません。管理がきちんとしている寺か、信頼できる寺であるかということです。よく事前に調査し、値段だけではなく、心から託すに足る寺か面談して選ぶ必要があります。
またお墓というものは死者のためにあるのではなく、遺された者のためにもあるということを忘れてはいけません。
お子様方が管理料を支払ったりの墓守りをする義務はなくても、お墓参りしたいという気持ちになったら、気持ちよくお墓参りできることも考えておきましょう。
その意味では、お二人のお子さんともよく話し合って、家族が納得できるお墓選びをしたいものです。
近年では跡継ぎを必要としない形態では、自然に還す樹木葬、30年・50年と使用期限を定めた有期限のお墓などいろいろあります。それぞれの死生観に合わせて選択するとよいでしょう。
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