葬儀Q&A

Q9 嫁いだ娘の死、喪中か?

 

Q.私の娘が1月に死亡し、深い悲しみの中にあります。しかし、娘はすでに嫁に出した身です。私は喪中になるのでしょうか。また、喪中ハガキを出しておかしくないのでしょうか?(75歳男性)

A 戦前ですと、家族は家という単位で見る傾向がありました。しかし今は違います。家族は結婚しようが他姓を名乗ろうが、家族は家族です。娘さんが結婚し他姓を名乗ろうが、あなたの娘さんであることに変わりはありません。お嬢様を亡くされたあなたがたご夫妻の悲しみはたとえようがなく深いものであるとお察しいたします。
「喪中」とは「喪に服している」という意味です。言い換えれば「最愛のご家族の一員を亡くされて悲しみの中にある」という意味です。深い悲しみの中にあるあなたは、まさに喪中です。

 喪中ハガキをお出しになるかどうかはあなたの自由ですが、喪中にあるあなたが喪中ハガキを出していけないということはありません。
 喪中ハガキの既定の文章は「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」となっています。この意味は「本来は年末年始のご挨拶にうかがうべきところですが、家族を喪い喪に服しておりますので、ご挨拶を差し控えさせていただきます」という意味です。昔、お世話になった家には年末年始には訪問してご挨拶をすることが礼儀であった時代を想像するとわかると思います。この場合の「遠慮」は「差し控える」という意味です。最近、喪中ハガキを「年賀状を寄越さないでくれ」という断り状と思っている人がいますが、それは誤解です。

 なお、あなたが喪中ハガキをお出しになる場合、「1月に長女○○山○○子が亡くなりました」という言葉を添えられるとよいでしょう。また知らずに年賀状をくださるご友人もいらっしゃるかもしれません。そのときは1月の下旬から2月頃に「寒中見舞い」とし、お嬢様を亡くされたために年始の挨拶を失礼した旨お伝えするとよいでしょう。

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