葬儀Q&A

Q15 叔母は実家の墓に入れない?

 

Q.シングルを貫いた叔母(父の姉)のお墓のことです。祖母が亡くなったとき、きょうだいでお金を出し合って実家のお墓を作ったのですが、いまお墓を守っている従兄(父の兄の長男)が「叔母さんは墓に入れない」と言ってきてガッカリしています。(42歳女性)

A 叔母さんからすれば、実家のお墓を作ったときに、自分もお金を出したから当然にも実家のお墓に入る権利があるとお思いでしょう。
 私もあなたの従兄の方が気持ちよく叔母様が実家のお墓に入るのを了解されるのがいちばんいい解決方法だろうと思います。話し合ってそういう解決になることを願っています。

 しかし、従兄の方がどうしても了解されない場合、そのままでは叔母様は実家の墓に入ることができません。現在、お墓の使用者は従兄の方になっていると思われます。使用権がその方にあるので、その使用権をもっている方の承認なしには、誰であってもそのお墓に入ることはできません。
 そもそもお墓というのは民法でいう「祭祀財産」です。祭祀財産の管理者(祭祀主宰者)は通常一人です。
おそらくお祖母様のお墓を作られたとき、お金は皆で出されても、長兄の方の名義にされたのでしょう。その段階で長兄の方が祭祀主宰者となり、長兄の方が亡くなった後、従兄の方が祭祀主宰者の地位を承継されたのでしょう。ですから実家のお墓については、いま従兄の方に権利があるのです。

 従兄の方の権利を制限するには、長兄の方が、存命中に叔母様のお墓の使用について公正証書を作っておく必要がありました。長兄の方が妹である叔母様がお墓に入ることを承認した公正証書があれば、いくら従兄の方が後から「入れない」と主張しても、叔母様は実家のお墓に入る権利があります。
 では、叔母様は従兄の方が反対される限り、絶対に実家の墓に入れないかと言えばそうではありません。法律的に争う余地はあるでしょう。お祖母様が亡くなってお墓を作るとき叔母様が資金を負担したということは、叔母様は当然にも自分も死後入ることを前提としており、当時、お墓の祭祀主宰者であった長兄の方も了解済みだったと理解することも可能だからです。裁判に持ち込む場合は叔母様が請求人になります。

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