Q.「檀那寺」と「菩提寺」とはどう違うのですか。(62歳男性)
A 「檀那寺」も「菩提寺」も同じ意味で使われることがあります。つまり「一家が帰依して葬式や追善供養を頼む寺」という意味です。
しかし厳密に言うならば「檀那寺」とは「自家の帰依する寺」具体的には「檀家となって所属している寺」という意味です。
「檀那」とは「旦那」とも書き、寺院にとっては、寺院が仏の教えを説いてする法施(ほっせ)に対して財をもって布施する信者のことを言います。つまり、檀家となって寺のいろいろな活動を支えている人のことで、そうした関係にある寺を「檀那(旦那)寺」と言います。
それに対して「菩提寺」は「死後の冥福を祈り、供養することを頼む寺」ということになりますから、悪い言葉で言えば「葬式寺」、葬式や法事を頼む寺という意味合いがあります。また厳密に言うならば、その寺の墓地に墓がある場合に「菩提寺」と言います。
何もお寺との関係は葬式や法事だけではありませんし、自分の家の墓が市営墓地などにあることもありますから、檀家としての務めを果たしているならば「檀那寺」という表現のほうが適切に思います。但し、檀家である以上は寺を経済的のみならず、いろいろな面で支える義務があることを理解しておきましょう。
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