Q.ご遺族から「お別れの言葉をお願いします」と言われました。弔辞とどう違うのでしょうか?(62歳男性)
A 「お別れの言葉」とは、近年増加傾向にある「お別れ(の)会」や無宗教葬で使われている言葉で、意味としては弔辞と同じです。
弔辞はある格式をもっているのに対し、「お別れの言葉」は形式を重要視しないという点で違いがあります。
ですから弔辞のように巻紙に書き、包むという形式は要求されません。
といっても話が冗長になってはいけませんので原稿は用意したほうがいいでしょう。弔辞は読んだ後に「霊前に奉呈」するものですが、お別れの言葉の原稿は話すためのメモと心得るといいでしょう。しかし、後からその原稿を遺族に求められることがあるので、パソコンで清書し、白封筒に入れて持参するとよいでしょう。
話す内容も、弔辞がとかく「故人の功績を称える」ものになりがちですが、お別れの言葉は、故人との親密な個人的思い出を中心にお話しするとよいでしょう。
故人と出会って自分はよかったという想いを率直に表現することにより、遺族にとっても慰めになると思います。
長さは3分くらいが目安。葬儀にしても、お別れ(の)会にしても遺族や参列者は緊張していて、あまり長い話は適当でありません。
広告