葬儀Q&A

Q67 分骨の手続きは?

 

Q.まだ両親は健在ですが、私たち子は2人姉妹なため、妹と私とで両親の死後は2人で遺骨を分け合おうと話し合っています。分骨するにはどのように手続きすればいいのでしょうか?(61歳女性)

A分骨するには、火葬されたすぐ後に分骨する場合と、いったんお墓に入れられた後で分骨するのとでは手続きが違ってきます。
 まず、火葬直後に分骨する場合ですが、火葬前に葬儀社に分骨容器を用意してもらうことと、火葬場に分骨したい旨を申し出ておきます。

 火葬するには自治体の発行する火葬許可証(「埋・火葬許可証」「火・埋葬許可証」という言い方をする自治体があります。法律的には「埋葬」は土葬のことで、日本では法律的には火葬も埋葬(=土葬)も認められています。実際には99.8%が火葬ですが、火葬または埋葬(土葬)の許可証という意味です)が必要で、火葬前に火葬場に提出し、火葬場から火葬終了後に「火葬済」との証印を押して返してくれます。この火葬許可証をお墓または納骨堂に納めるときに墓地ないしは納骨堂の管理者に提出する必要があります。
 火葬許可証は1枚しかありませんから、分骨するほうの分として火葬証明書(分骨証明)を火葬場管理者から得ます。そして分骨を納める墓地または納骨堂に火葬証明書(分骨証明)を提出します。

 遺骨を3つに分けるときは、1つは火葬許可証があるので火葬証明書を2枚出してもらいます。
次に「いったんお墓に入れられた後で分骨する」場合です。
 この場合には、遺骨を納めている墓地または納骨堂の管理者に、墓地の場合には「埋蔵証明書」、納骨堂の場合には「収蔵証明書」を書いてもらい、分骨を納めるときに墓地または納骨堂に提出します。

 なお、分骨すると死者が成仏できない、生まれ代わったときに身体障害になる、たたりがある、などと言われるのは迷信です。
 そもそも関西地方を中心にして、本骨(喉仏=第二頚椎)を本山(本願寺、高野山など)に納め、残りは家の墓に納めるという慣習が古くからあり、これはまさに分骨です。

 また最近では手元供養という方法もあります。
これは遺骨の一部を人形やペンダントなどに納め、自宅に置いたり、持ち歩いたりするものです。
 遺骨を遺族が自宅に置く、遺骨の一部を身に着けるのは違法ではありません。

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