Q.結婚相手の家庭がクリスチャンなのですが、お葬式の献花など作法があるのでしょうか。(32歳女性)
A キリスト教の葬式での献花は日本で「何もしないのは淋しい」という声に応えて出てきたものですから、作法として定まったものはありません。献花をしない教会もありますし、ルーテル教会やカトリック教会などのように焼香も選択肢にしている教会もあります。もちろん「キリスト教会式焼香」が定められているはずもありません。
教会では故人と別れる方法として遺族や参列する人がいちばん自然な方法でいいですよ、ということですから、キリスト教会全体で決まった方法はありません。
最近は無宗教(特定の宗教宗派によらない)の葬式が、公的な葬式は特定の宗教によらないということもあり、増加の傾向にあります。その場合の告別の作法は決まったものがあるわけではありません。遺族や運営に責任をもつ人が相談して自由に決めることができます。
もちろん仏教の葬式でも、参列する人は自分の仕方で告別できます。真宗の門徒の方が真言宗の葬式に行って真宗式で焼香してもかまいません。ある人は黙祷だけでもかまいません。ただし、そこで行われる葬式の雰囲気を壊さないのが礼儀と言えば礼儀です。その場の宗教・信条を尊重するが、自らの宗教・信条を犠牲にする必要はありません。
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