「墓(ハカ)」の問題が動き出したのは80年代の末。戦後、旧民法に替わり新民法になり、「家(イエ)」制度が消えたのに、墓は家制度の残滓である慣習を引きづったままであった。90年代には「うちは子どもが娘だけだから墓の跡継ぎがいない」と真面目に言っている人が多いのには驚き、呆れた。しかし墓園業者、寺院の中にも真面目に言うのがいたのには腹が立った。 しかし、日本人の墓は高度経済成長期以降、実は既に大きく変質していた。大都市近郊に民営墓地が増加したのは都市化により地方から都会に移動して、都市近郊に居を定めた核家族世... 続きを読む
カテゴリー: 墓
墓じまい(ハカジマイ)のことなど
今年は季節がはっきりしている。冬から春、春から夏、夏から秋、今は秋真っ只中にある。昨夜から寝間着にしているTシャツを半袖から長袖に変えた。昼間と夜間の温度差が激しい。 今「ハカジマイ」ということが結構話題になっている。週刊誌的にはいい話題なのだろう。 少し前までは地方にある墓を住所地、例えば東京に墓を移す、「お墓の引越し」つまり「改葬」が話題になっていた。遠隔地に墓があったのでは墓参が大変、という理由であった。 今はもう少し進んで、継承者の必要な墓は地方でも東京でも維持がたいへんなので、家族の墓を整理して... 続きを読む