少し寒さが和らいできたでしょうか。
3月に入りました。
ご報告
本日発売(3月13日号)の「週刊現代」で
「美しい死に方」を特集しています。
この号に私が数箇所コメントを掲載しています。
帯津三敬先生、川本明医師、大津修一医師、田中桂子医師、地域医療を進める色平哲郎医師、朝日俊彦医師、田中文良医師、和田秀樹医師らターミナルケアに熱心に取り組んでいる医師の活動が丁寧に紹介されている。
東大の上野千鶴子さんがこのところ引っ張りだこ。
「お一人でも在宅死できる」
と語る。条件は「第三者のサービスを拒まないこと」
確かに単身世帯が増えれば「単身死」は増える。たまたま一人のときに死ぬこともある。
私の叔父の一人も、夫婦世帯だが、夜一人で寝ていて、朝になかなか起きてこないので叔母が見に行ってみたら布団の上で寝たまま死亡していた。
「単身死」と「孤独死」は違う。
「単身」であっても介護サービスを受けていたり、さまざまな人と連絡とりあっていれば死亡しても発見も早い。
女性には単身死はあっても孤独死はすくない。
特に多いのが中高年男性の一人世帯。
人間関係を断っての一人暮らしが多い。
臭い、新聞が溜まる等で近所が異常に気づき、警察やら民生委員やら、役所やらが集まり、皆の同意の下、入室してみると室内で死んでいた。腐敗は極度に進み、死亡日も推定で約1か月前、という具合だ。
調べると親族がいるケースもあり、連絡をとっても引き取りを拒否される例が少なくない。
かつて在宅死が多かった時代、自分の口から食料を補給できなくなったら死が近い症候と見られた。今は点滴での栄養補給が死ぬまで続けられる。
その結果、現在の遺体は昔のような「枯れるが如き」遺体ではなく栄養過多状態での遺体が増えている。したがって腐敗するのも早い。
NHKの板垣ディレクターが全国の「無縁死」が3万2千人、把握できた範囲で、実際は「はるかに上回る」と述べている。
引き取り手のない遺体(親族がいる、いないに関係なく)増加している。
コネクトの三國浩晃さんがここ2~3年で孤独死した人の親族からの直葬依頼が10倍増えたと証言している。
行方がこのところ不明だった伊藤茂さんが中国で「遺体管理学」を教える長沙民生職業技術学院(湖南省)の教授として登場している。彼とはいろいろあったが懐かしい気もある。
伊藤さんは、映画「おくりびと」の納棺作業に問題あり、として遺体の腐敗を早期に止めるために遺体の冷却を早くすることを提言している。
このところ現場でも納棺前からドライアイスを処置する例が増えているという。「おくりびと」を扱った札幌納棺協会も承知のこと。
それでも15%程度の遺体は「きれい」な状態を保持できない。これを解決するには、この雑誌では紹介できなかったエンバーミングの出番となる。
葬式、お墓、費用という面の記事も続く。
井上治代さん、吉川美津子さん、三國さん、米山雄介さん(この人は知らない)、それに遺産相続問題で佐藤和利弁護士らが登場。
私のコメントの直後に『葬式は要らない』の著者である島田裕巳さんのコメントが並んだのには笑った。ここでは島田さん、そんな過激なことは言っていません。
今月19日に島田さんとはBSフジで2時間ご一緒して生番組に出演予定。ま、楽しみです。
今回の特集は『週刊ダイヤモンド』よりはるかにまともなはずです。それでなければ私は出ません。
さっそく本屋さんで週刊現代探してみます。
伊藤茂先生といえば、先日ご著書「ご遺体の変化と管理」(2009年、照林社)を買って読みましたが、とても参考になりました。
死と葬儀について社会の要求が高まる中で、専門的なテキストが増えていくのは非常にありがたいことです。
諸先生方にはこれからもどうぞうぞよろしくお願い申し上げます。
週刊現代を皆で読ませていただきました。
単身死の相談を受けることが多くなってきました。死について取り上げられる事が多くなっているので、自身の最後への責任を果たそうとされている方が多くなっています。
皆さんは、新聞の切抜きや、死について触れている活字に非常に敏感です。
週刊現代もこれから相談を受ける場面にきっと登場するはずです。(ダイヤモンドは何度も登場していました。それもこのランキングの葬儀社で施行したい・・・)
これからも先生には沢山書いていただきたいと願っています。葬儀の現場で働く者・葬儀の前の相談を受ける者皆が願っています。