今や東京では珍しくなくなったもの「式中初七日」というもの。考えれば考えるほど腹立たしい。 本来「初七日法要」は、死亡日を入れて7日目(関西では逮夜の習慣があるのでその前日となることが多い)に行われる。しかし、葬儀のすぐ後ということで、いろいろな地に家族、親戚が散っているので、また集まるのはたいへん、ということで、70年代以前だと思うが初七日を繰り上げて、還骨法要に連続して行われることが一般化している。 それが3~5年前からだろうか、関東、特に東京23区内では、葬式に連続して、出棺前に、柩を開... 続きを読む
カテゴリー: 仏教と葬儀
学者は手を抜くな 松尾剛次『葬式仏教の誕生』
きょうは雨あまり得意ではない。 日本中世史が専門で注目していた松尾剛次さん(山形大学教授)が本を出した。『葬式仏教の誕生 中世の仏教革命』(平凡社新書)というタイトルだから買うじゃないですか。しかし、この本は、学者はよほど調べなければ専門外のことを書くべきではない、という見本みたいな本である。 「現代」という問題意識、昨年ブームになり今や急激に廃れた島田裕巳さんの『葬式は、要らない』に対抗したつもりだろうか。島田さんの本が売れたのは時代のムードに合ったからであり、本の内容は素人丸出しの程度の低いものであっ... 続きを読む