前回の更新から20日以上経過した。
もっとも昔は月単位で更新をさぼったこともあった。
今回は理由のあることであったが、それは別に書く。
10月15日にすでに葬研の葬研「碑文谷創の葬送基礎講座」が更新された。
今回は14回目にあたる。
タイトルは
「供養業界」「終活事業」「ライフエンディング産業」という世界
https://souken.info/himonya14
葬送関係の事業分野を総括する用語として「供養業界」「終活事業」「(ライフ)エンディング産業」の3つがある。
これを整理し、事業者の取り組みについて一定の分析をしようというのが今回の試みである。
これらの用語は2004(平成16)年以降、主として東日本大震災の年である2011(平成23)年以降に使用されるようになったものである。
約10年という時間を「長い」と思うか「短い」と思うか、それぞれである。
個人的にいえば、このどれもが私の好みではない。
だからこれまであまり使用していないはずである。
それぞれの用語のいわれその他については葬研のサイトで解説しているのでそれを見てほしい。
あまり好きでないのは、
「供養業界」は、「供養」という事柄と「業界」が結びつく違和感である。
事業者に自らの事業への誇りをもたせようとしたのであろうが、「供養」が売り物になった感が、あくまで個人的にだが、拭えていない。
「終活事業」についても私には偏見がある。
私も「終活」と題した雑誌の特集に寄稿してきた、という矛盾はあるのだが、何か「煽り」を感じるのだ。
高齢者の不安につけこんで、それを煽り、脅迫して商売にしようとしている、マスコミをはじめとする事業者サイドの「におい」を、あくまで個人的な偏見だろうが、感じてあまりいい気がしない。
「ライフエンディング産業」「エンディング産業」は横文字にして「死」ということにまつわる忌避感を除いて、少しスマートにして超高齢社会に必要な事業である、と打ち出したい気持ちはわかる。
だが、社会でほんとうに必要なことは「儲からない」からと巧みに避けて事業化しようとしている(これはまた私の個人的な「偏見」なのだが)ように思ってしまう。
各事業を展開している人たちの中には信頼している友人も少なからずいるので否定まではしない。
おそらく有益な活動が数多くそこにはあるのだろう。
私もすでに「老後」に入っている。
高齢化、格差、単身化の波は大きく、老後、終末期、死後に問題を抱える人は増加している。
だからマスコミがこれらの問題を取り上げるし、また売れる。
しかし、そこで提供される情報の質、関連事業者が提供するサービスの種類や質という面では少なくない問題を抱えているのが実情だ。
「流行(はや)り」であるだけに、それはきれいな世界だけではないことをひとこと言っておきたい。
事業者には「儲かる」ことだけを目的にした場合、歪む可能性の高い事業分野である、と言っておきたい。