地方での葬儀の変化

きょうは少々寒いですね。
郡山から戻りました。

昨日、郡山の駅を出たら白いものが舞っているではありませんか。

雪!

ちょっと興奮しました。
積もるほどではなし、夜街に出たときにはもう止んでいました。

福島ではすでに一回雪が降り、白くなったとか
いよいよ冬ですね。

私は東北の出身
東京に比べれば雪は多いですが、積雪地帯ではありませんでした。
しかし、カマクラをつくったこともあります。
その程度は積もることもありました。

昨日の講演
小さな集まりでしたので、私が一方的に話すのではなく、途中で聞き手が間に入って話しながら、というとてもいい集まりでした。

教えられることもたくさんありました。
長野で経験していましたが、実際の葬列は組まないものの葬列の役割発表がいまも行われているとか。

骨葬地域ですから、通夜―納棺―内葬儀(密葬)―出棺―火葬、日を置いて葬儀・告別式そして納骨―還骨法要、初七日法要、会食というのがスタンダードな流れです。

でも斎場(葬儀会館)での葬儀が多くなると、葬儀・告別式、還骨法要、初七日法要、会食そして後日納骨もあるし、
東京などの親族が一日で終わらせたいと納棺から納骨までを一日で終わらせる例も出てきたとか。

地方にも変化の風が吹くようになっています。

葬儀の習俗が地域ごとに異なって生きています。
葬儀は文化ですから、何でも合理的にすればいいものではありません。
しかし、斎場(葬儀会館)での葬儀となると地域の文化が消滅し、全国どこでも同じような葬式になってしまう危険性も抱えています。

斎場(葬儀会館)競争は激しく、人口3万人のエリアに6つの会館という地域もあるとのこと。高齢化率が高く9%(千人比)で計算しても年間の死者は270人、アッパー300人がいいところ。すると1会館あたり月4件という計算。これでは経営が難しいです。生き残りゲームです。

このような過剰な競争が全国あちこちで起こっており、斎場作らないと客はこないし、造ると投資金額も維持費もかかり、中には倒産も出てきます。

冠婚葬祭互助会が自社の結婚式場を改装して葬儀会館にする例はもう珍しいものではなくなりました。

講演は予定した材料の半分強を消化、それでも3時間
最後に「懇ろな葬儀」を訴えて終わりました。

懇ろな葬儀がほんとうに必要だと思います。
ベルトコンベヤ式の合理的葬儀
「感動つくり」のイベント式葬儀
死体処理的な葬儀
こうしたものが横行する中で、懇ろに弔うことの大切さを痛感するこのごろです。

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投稿者: Hajime Himonya

碑文谷 創(ひもんや・はじめ)/ 葬送ジャーナリスト、評論(死、葬送)、 元雑誌『SOGI』編集長(1990~2016)/ 【連絡先】hajimeh46@nifty.com/ 著書 『葬儀概論(四訂)』(葬祭ディレクター技能審査協会) 『死に方を忘れた日本人』(大東出版社) 『「お葬式」はなぜするの?』(講談社+α文庫) 『Q&Aでわかる 葬儀・お墓で困らない本』(大法輪閣)  『新・お葬式の作法』(平凡社新書) ほか/