力を入れた原稿を書いています

やっと暑く夏らしきなったと思ったら、天気予報では「残暑」という言い方をしていました。
確かに以前は8月10日過ぎから暑さがやわらいで、海水浴も控えるという感じでした。
今年はしかし、梅雨が長く、ピンときません。
私だけの感じかもしれませんが。

8月に入って、今まで時間をかけられなかった、手間のかかる原稿を書いています。いやでも本を読みながらの作業ですが、着々書いていたつもりですが、明日中には仕上げなければいけません。
きょう午後から本腰入れてまとめに入ります。
机の上には仏教や民俗学関係の本が乱雑に積み上げられた状態で原稿を書いています。

テーマは、一口に言えば「仏教と葬儀」のことですが、仏教も葬儀も自明ではないので、特に「仏教」は門外漢なので、それなりに考えて書かなければならず、少しずつ調べながら書いています。
私の原稿の特徴は私自身の思考のプロセスを出しながら、という形が多いです。
ですから、あくまで「私の見た」という言葉が本来頭につくべきものです。

私が書いた『「お葬式」はなぜするの?』(講談社+α文庫)は、動きは今一つという感じがしていましたが、どうも中部・関西地区の動きの方が活発なようです。まあまあ動いている状態のようなのでホッとしています。
税込780円というお手頃価格ですので、まだの方は是非書店にてお買い求めくださると、たいへんありがたいです。
セットで『お葬式・お墓で困らない本』(本体1500円、大法輪閣)もお求めいただくとありがたいです。

自分の本だけではなく他の人が書いた本も紹介します。
高橋卓志『寺よ、変われ』(本体780円、岩波新書)
http://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/
5月20日発売です。すでに書評も出回っています。
売れ行き好調のようです。
寺に対してこの人以上のアジテーターはいません。いい意味で、です。
私が秋にさる宗派の研修会の講師に呼ばれているのですが、青年僧がつくった案内のチラシには本書から、もっとも過激な部分が引用されていました。
「温厚」な私としては、ちょっと楽しみです。
高橋さんには「檀家700軒という恵まれた寺だから」「寺の本業をちゃんとしているのですか?」などという坊さん仲間からの嫉妬も多いらしく、本書の中ではそれへの丁寧な回答もしています。
上田紀行さんではないですが「こんな坊さんもいたんだ!」と驚かれること間違いなしです。

田島エリコ『私のお葬式』(本体780円、マイコミ新書)
http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%81%E3%81%AE%E3%81%8A%E8%91%AC%E5%BC%8F-%E7%94%B0%E5%B3%B6-%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B3/dp/4839932050

田島さんは「戦友」とでもいえる方で、雑誌『SOGI』創刊から記者兼編集者として私を支えてくれた人です。今はフリーライターに戻られましたが、今でもお手伝いいただいています。
取材力はすごいものがあります。
お葬式についてどうしようか、とか、お葬式ってどう進むのか、とか考えている消費者の方にピッタリです。
私が書くと、つい理屈っぽいものになるのですが、平易でわかりやすいです。
見本ができた段階でいただきましたが、書店にはこれから出ると思います。
買ってみてください。
恥ずかしながらも、巻末に私も田島さんのインタビューを受けて登場しています。

8月末の新潟・妙光寺の「フェスティバル安穏」は8月29日(土)に行われます。ちょうど20歳。
http://www.myoukouji.or.jp/annon/festival/fes_next.html
今から申し込んでも大丈夫だと思います。
「墓の革命」の先駆者です。
楽しいことだけではなく、悲しいこともあった20年。
理屈はともかく一度体験されるとよいと思います。
私は前日から現地に入っています。
私は、もう「長老」ですから、他のスタッフの邪魔にならないように、と思っています。

カナダの大学で仏教学の准教授をしているマーク・ロウという素敵な男がいます。
日本の大学での留学期間が長く、日本語も上手です。
彼が今日本にきていて、先日はマークの希望で前掲の高橋卓志(松本・神宮寺住職)さんを紹介したら、松本に早速行ってきたようです。そのマークも参加する予定です。
皆は愛情こめて「マーク」と言っていますが、私はもっと愛情をこめて、彼のことを「マー君」と呼んでいます。

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投稿者: Hajime Himonya

碑文谷 創(ひもんや・はじめ)/ 葬送ジャーナリスト、評論(死、葬送)、 元雑誌『SOGI』編集長(1990~2016)/ 【連絡先】hajimeh46@nifty.com/ 著書 『葬儀概論(四訂)』(葬祭ディレクター技能審査協会) 『死に方を忘れた日本人』(大東出版社) 『「お葬式」はなぜするの?』(講談社+α文庫) 『Q&Aでわかる 葬儀・お墓で困らない本』(大法輪閣)  『新・お葬式の作法』(平凡社新書) ほか/

「力を入れた原稿を書いています」への1件のフィードバック

  1. 『葬儀』・・・人を葬る・・人にだけ許された儀式なのに、いつのまにか行為に変わってきているような。
    地域が担ってきた儀式が高齢者社会の影響か・・故人の儀式となり・・行為に変わり、いつのまにか処理になっていくような。
    先日もまったく畑違いの人から・・【『散骨ってやってます?都市部のほうは多いらしいですね。うちも今度はじめようと思ってます。船もってますし・・火葬したら直接散骨するんですよ。お経もなし。お寺さんもいないし・・。』お墓もいらないしね・・。】なんていうんですよ。
    散骨・・遺棄   今一番気になってます。松原老師がなくなられました。とってもさみしくおもいます。でも・・たくさん本を書いていらっしゃるから一から読み込もうtぽもってます。まず、『仏教入門』から・・・
    お元気そうでなによりです。
    あっという間に夏が終わりそうで、うちの周りでは虫の音がひぼきわたっています。もう・・秋の気配が・・。
    SOGI  ブログ いろいろ楽しみにしてます。ご自愛くださいませ。  崇拝者より

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