フェイスブックで大苦戦

いま、毎日新聞首都圏版「活」で滝野記者による2回目の「終活」が掲載されています。
それがfacebookと連動しているので、それを見るために今まで近づかなかったのですが登録。
びっくりですね。メールアドレスを記入するとこのアドレスを交換したことのある人でfacebookに登録してある人の名前がずらり、さらに数人の人に「友達」申し込むと、その友達がずらり。
わ、この人すごい人脈だ、とびっくりします。
困ったのは改行しようとenterキーを押すとまちがいのままupされてしまい、それではまずいので、また直して書くと、また途中でupと、ロートルには厳しい手段です。「確認」「修正」という手順があるといいのですが。それがあるこのブログでさえ間違うのですから。

でも2人ばかり、親しい人の現況を知ることができました。

あまり使うこともないので名前は2つめの筆名で。これは実績がきちんとある筆名で、かつて数度使用していますので、だましているわけではありません。

名前を名乗っているとはいえ、そこはネットの無責任さがありますね。
ある友人の写真へのコメントには差別意識まるだしのコメントがされていたり、ちょっとした群集心理のなせるものが残念ながらみられました。

肝心の滝野記者のページ、滝野さんの誠実な性格が現れています。でも内容にちょっと気に食わない点がありましたが、それは直接メールで、facebookには書き込みませんでした。

きょうは暑いくらいですね。

昨日は11時半くらいには寝て、4時半から目を覚ましていました。今朝車に2日間の衣服をのせて。

従妹ががんの末期。昨日ついに昏睡状態に入ったとの連絡が従妹の夫からきました。
5月を迎えられるか、という話でしたから、もったとといえばそうなのですが、だからいいね、とも言えない複雑さがあります。
もともと元気で野性味のある従妹ですが、ここ数日は怒る元気もなく、ついに昏睡状態。
モルヒネで痛みのコントロールはしていて、それで痛みは訴えないようですが、「痛い」「痛い」と騒ぐのも困りますが、すっかりおとなしくなったと聞くと、それも何かいやです。

62歳ですから私より5歳下。どうにもいやです。騒いで、心配して何かが変わるのではないのですが、どうにもいやです。

先回、従妹のことはさんざん書いたので付け加えることはありません。

真綿で絞められるようにゆっくり死が確実にやってくる。
このようなやるせなさは多くの場合、少なくと本人の周囲20人くらいは同時進行で見守っています。
本人と親しかったが、たまたま連絡網から漏れた人は、本人が死んだという通知を急に聞かされることになります。これも何ともやるせないです。

人の死、というのは関係の中で生じます。いくら血縁として近くとも何も感じない人がいるし、何にも感じていないように見えて胸はざっくりえぐられていたり、ほんとうに何も感じない人もいるし、それこそ人関係は個々で固有のものですからさまざまです。

グリーフを数値的にとらえるとある傾向性はありますが、当事者と話していくと、その数値がぼやけたものになります。
グリーフの分析はやはり分析者の考えが大きく影響するものです。
「最近の研究では」などと権威めかして語られると腹が立ってくることがあります。

また、グリーフの研究はせいぜい60年くらいのものです。その前は一部を除いてほとんど無視されてきました。
文化人類学や民俗学が死を扱うとき決定的に不足しているのは固有の死に対する想像力です。宗教学だって同様です。
だからときどき「何、寝ぼけてんじゃないの」と思われることが、平気で学術論文に書かれてしまいます。
死について感性をもたない者は死について書くな、と思います。

いくつかを読むと、読む価値のあるのは10に1つあるかないか、です。
そんな研究を集めて「今日の研究では」なんてそもそもちゃんちゃらおかしいのです。
若い研究者がよく先行研究に目をとおして何かを書くことがありますが、そこでろくなものに出遭ったことはありません。
評者そのもが何も理解していないで、先行の研究を評価するなんてことは不可能です。

私は若い研究者に期待しているのですが、どうも方法論的欠陥があるのかな、とまで思ったりします。

こんなイライラも、従妹の末期に平静でいられない、という自己統御ができないことから「きているのでしょうが。

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投稿者: Hajime Himonya

碑文谷 創(ひもんや・はじめ)/ 葬送ジャーナリスト、評論(死、葬送)、 元雑誌『SOGI』編集長(1990~2016)/ 【連絡先】hajimeh46@nifty.com/ 著書 『葬儀概論(四訂)』(葬祭ディレクター技能審査協会) 『死に方を忘れた日本人』(大東出版社) 『「お葬式」はなぜするの?』(講談社+α文庫) 『Q&Aでわかる 葬儀・お墓で困らない本』(大法輪閣)  『新・お葬式の作法』(平凡社新書) ほか/