朝日新聞朝刊
http://www.asahi.com/articles/ASK1Z4D49K1ZULBJ005.html
には福島原発問題の先行きの見えない闇を感じる。
あまり関心がなく素通りしてしまいがちな
日経新聞1月30日
大和、中田副社長の社長昇格を発表 日比野社長は会長に
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL30HPP_Q7A130C1000000/
これを朝日新聞1月31日朝刊では
メガバンク系攻勢、「独立系」は正念場 大和証券グループ本社社長に中田氏
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12773100.htmlと報じている。
中田氏は、法人部門の経験が長く、現在は個人営業部門のトップ。高齢化が進む中、相続資産などの運用のニーズをつかむため営業を強化する。「年間50兆と言われる大相続時代。主戦場は国内だ」という。
資産0の人間はほんとうに疎(うと)かった!
「終活」でも遺産相続がなぜ活況なのか?
行政書士、司法書士、弁護士が遺言、相続を手に「終活」にかくも熱心に群がるのか?
底辺しか見ていないと、
相続が争族になるのは金持ちだけではない。
という問題だけしか見ていなかった。
「格差社会」という現実は見てきたつもりだった。
かつて社会で相対的に「富裕」と言われた高齢者世代が貧困化に向かっている。
そこでさまざまな問題が出ている。
若年者の貧困化も進んでいる。
子どもの貧困化も大きな問題だ。
しかし、金持っている奴はこんなにいるんだ!
調査をしていた時、信託銀行は既に富裕層を握っていて、いわゆる大衆の信託にはリスクが大きい、効率的でないと冷たい視線でいたことを思い起こす。
超高齢社会を迎えた日本。
「一握り」に過ぎない富裕層の資産はべらぼーなんだ!
彼らにとって
「多死社会」というのは儲かる社会のことなのだ!
葬祭業界なんて、これに比べればかわいいものだ。
せいぜいが1兆5千億円の総市場。
小型化傾向が進み、売上単価は顕著に低くなり(事業者に差があるが)、死亡者数が増加しても総売上の減少傾向がとまらない。
あげく件数は増加しているから手間がかかるので従業員は増えている。
しかし正社員は増えず、非正規ばかりが増える。
しかも低賃金化が進む。
葬祭企業でブラック企業問題が騒がれるのも時間の問題だ。
横道につい逸れた。
資産がこれだけ多く、一方で貧困化が言われているのに、しかも増加傾向にある!
同記事に
各社の力量を測る「預かり資産」をみると、2016年9月時点で野村は99兆円、大和は49兆円、SMBC日興は45兆円。この3年間の増減率をみると、野村は9%増、SMBC日興は22%増、三菱UFJは16%増、みずほは5%増。大和はそれよりも低い3%増にとどまった。
そうか、と考え日経やらを検索してみると、
各社預かり資産を増やし、運用益を上げようと必死だ。
「終活」に群がっているのは「心優しい」人間、企業ばかりではないのだ。
(もとより心優しい人間も企業もいる!)
しかし、心優しくない彼らは、これから深刻化する多くの貧困化なんて関心ではないのだ。
「持っている」人間の取り合いなのだ。
多死社会というのは資産の奪い合いが激烈化する市場でもあるということだ。
これが「終活」の裏にうごめく一つの現実か、と思うと、ゾッとする。