この本読まずに葬送を語るなかれ、だ。
「火葬場が足りない?」という表面的にいかにも通の人たちの間違い
神奈川県横須賀市。大和市等の自治体で取り組んでいる話題のエンディングサポート事業
「墓じまい」が話題となっているが顕著に増加する無縁墓
こうした旬の問題だけではない。
ここに取り上げられていない問題はないくらいだ。
私は「孤独死」「孤立死」という第三者がよくも知らず他人の生を価値づける用語が大嫌いで「単独死(おひとりさまの死)」と上野千鶴子さんの命名と重ねて言っているが、小谷さんは洒落ています。
「ひとり死」…いいですね。
小谷さんがかねがね言うように
「問題は、どんな死に方をしても、自分では完結できない」
新書214ページだから重くはない。
これだけで今の葬送の課題が整理されているのだから読まないと損である。
しかし、ヤワな本ではない。
考え抜かれた本である。
きょう同時に郵送されてきたのが『女性セブン』8月10日号。
私がちょこっとコメントしたために送られてきたのだ。
オバ記者(60)涙の実録手記
身内(弟・58才)を亡くして改めて感じた
”その日”から49日法要までの心痛(ドタバタ)
「オバ記者」こと野原広子さんが実弟(茨城)を胃がんで亡くし、遺族として体験した「葬送一連の経緯」について書いたもの。
これはよく書けている。
弟を亡くした姉の真情も、茨城の葬儀事情も、詳しく、しかし「雑誌記者」であることを忘れず、きちっと描いている。
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