新型コロナウイルス感染症と葬儀2

新型コロナウイルス感染症は新しい局面に入ったようだ。
「クラスター」といわれる集団感染については、

厚労省のクラスター全国マップhttps://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000609647.pdf

に主なものが取り上げられている。
ここ数日で
永寿総合病院(台東区)が3月29日現在で96人の感染者、千葉県東庄町の障害者福祉施設「北総育成園」が86人、と大量発生している。

厚労省の国内発生動向を見てみると、明らかに3月23日以降が急激に(といってもヨーロッパ、米国とは大きく異なるが)増加傾向にある。https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000615052.pdf

NHKの3月30日放送によれば
「東京都内では29日、新たに68人の感染が確認されました。都内では2日連続で60人を超えていて、今月に入って400人近くの感染が確認されています。
このうち、感染経路が分かっていない人は4割余りに上っていて、都は国とともにどこで感染したのか調査を進めています。
都の関係者によりますと、こうした人の中には、夜間に繁華街の飲食店を訪れて感染した疑いのある人が複数、確認されているということです。
こうした店の中には、密閉された空間で従業員と客が密集するなどの条件がそろっているところもあるということです。」
とあり、東京都は感染経路の一つとして夜間の繁華街飲食店を疑っているようである。

私は特に葬儀に注目しているが、朝日新聞が3月30日に報じた、埼玉県大野知事の3月29日の記者会見
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、埼玉県の大野元裕知事は29日に記者会見し、数人以上での会食や夜間の外出、歓楽街へ出かけることも避けるよう求めた。冠婚葬祭についても触れ、『県外で葬儀で感染が広がった例が報告されている』として、出席人数を減らすなど感染防止の工夫をするよう求めた。」
とする記事に注目した。

ここで「県外で葬儀で感染が広がった例が報告されている」という事例だが、調べてみてもどれがそうかわからない。知っている人がいたら教えてほしい。
記者会見で発言する以上、その事例を明確にしてほしい。

葬儀は自粛ムードで、葬祭事業者も葬儀運営において感染防御に著しく注意している。
もとより葬儀には少数化しているとはいえ人が集まるのだから、遺体からというより会葬者同士での感染リスクはある。
しかし、「葬儀で感染が広がった例」とことさら言う以上は、その根拠が示されなければならない。
新聞も報じる以上、根拠を出す必要がある。

香港政府の対応について3月28日にNHKニュースが報じた。
「香港政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして、公共の場所で5人以上が集まることを禁止すると発表しました。
香港ではこの2週間、ヨーロッパなどから香港に戻った人や歓楽街を訪れた人などの感染が相次いで確認されています。
これを受けて、政府トップの林鄭月娥行政長官が会見し、29日から14日間、会議など業務上必要な場合や冠婚葬祭などを除き、公共の場所で5人以上が集まることを禁止すると発表しました。」

3月29日から14日間、公共の場所で5人以上が集まることを禁止、としているが「会議など業務上必要な場合や冠婚葬祭などを除き」としている。
冠婚葬祭、特に葬儀を行わないことによるリスク(死者の尊厳と遺族のグリーフ)について配慮したものと思われる。

広告

投稿者: Hajime Himonya

碑文谷 創(ひもんや・はじめ)/ 葬送ジャーナリスト、評論(死、葬送)、 元雑誌『SOGI』編集長(1990~2016)/ 【連絡先】hajimeh46@nifty.com/ 著書 『葬儀概論(四訂)』(葬祭ディレクター技能審査協会) 『死に方を忘れた日本人』(大東出版社) 『「お葬式」はなぜするの?』(講談社+α文庫) 『Q&Aでわかる 葬儀・お墓で困らない本』(大法輪閣)  『新・お葬式の作法』(平凡社新書) ほか/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です