海洋散骨ガイドライン―『海へ還るー海洋散骨の手引き』を読む(2)

村田ますみ編『海へ還るー海洋散骨の手引き』はいろいろな意味で興味深かった。 特に興味深かったのが「付録」として掲載された日本海洋散骨協会「海洋散骨ガイドライン」である。 これは優れている。 ガイドライン策定趣旨に次のように記されている。 万が一、散骨の態様が祭祀としての節度を越え、一般市民の宗教的感情を害した場合、遺骨遺棄罪にあたり違法と判断される可能性があります。 そこで、海洋散骨が祭祀としての節度をもって行われることを確保するために、業界団体として散骨方法に関する自主基準を策定する必要があると考えま... 続きを読む

葬祭サービスと葬祭ディレクター―葬祭サービスとは何か(4)最終回

「葬祭サービスとは何か?」について、歴史的文脈、遺体、遺族心理と過去3回論じてきた。 しばらく時間を置いたが、最終回となる今回は「葬祭ディレクター」を扱う。 葬祭サービスの歴史的文脈ー葬祭サービスとは何か?(1) https://hajime-himonya.com/?p=1563 死者・遺体の尊厳を守るー葬祭サービスとは何か?(2) https://hajime-himonya.com/?p=1565 遺族のケアで考えるべきこと 「死別」ということ―葬祭サービスとは何か?(3) https://haji... 続きを読む

葬儀の風景は一変したが 個々の生死の現実を突きつける―中外日報コラム④最終回

中外日報に4回にわたりコラムを掲載した。 今回は最終回。 第1回は、「孤独死」「無縁墓」 価値観伴った不当な言葉―中外日報コラム(1) https://hajime-himonya.com/?p=1572 第2回は、超高齢社会「死」の観念、大きく変化―中外日報コラム(2) https://hajime-himonya.com/?p=1573 第3回は、都市化・過疎化と葬儀、墓—中外日報コラム(3) https://hajime-himonya.com/?p=1576 葬儀の風景は一変したが 個々の生死の現... 続きを読む

都市化・過疎化と葬儀、墓ー中外日報コラム(3)

中外日報に4回にわたりコラムを掲載した。 第1回は「孤独死」「無縁墓」 価値観伴った不当な言葉―中外日報コラム(1) https://hajime-himonya.com/?p=1572 第2回は超高齢社会 「死」の観念、大きく変化―中外日報コラム(2) https://hajime-himonya.com/?p=1573 そして、今回は3回目。 ちなみに中外日報では「人口、地方から都市へ 墓じまいより放置墓深刻」と編集部がタイトルを付けた。 ■都市化・過疎化と葬儀、墓 1950(昭和25)年時の日本の人... 続きを読む

沖縄 「慰霊の日」

戦後73年の「慰霊の日」を迎えた23日、県内各地で20万人を超える沖縄戦の犠牲者を追悼する催しが営まれ、不戦と恒久平和を誓う祈りに包まれた。  沖縄戦最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「平和の礎」や、同市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」には、朝早くから多くの戦争体験者や遺族、関係者らが訪れた。亡き家族や友人の思い出、凄惨な戦場の記憶を呼び覚まし目を潤ませながら鎮魂の祈りをささげる高齢者が子や孫らとともに線香や花を手向けた。悲惨な体験を後世に語り継ごうとする家族連れの様子もみられた。  同... 続きを読む