犠牲者が200人を超えた西日本豪雨災害の件について心を傷める毎日である。 連日の酷暑の中、被災者、支援する人たちの置かれた過酷な状況を思う。 自衛隊員にも熱中症被害が出ている、という。 https://digital.asahi.com/articles/ASL7K533CL7KUTIL03B.html 「頑健」と思われる自衛隊員、各地から派遣された消防、警察、自治体職員の熱意は思うが、健康管理が丁寧に実施されることを切望している。 今回の西日本豪雨災害では200人を超える死者が出た。 東日本大震災以降、... 続きを読む
死亡の場所の変化と遺体の取り扱いの変化
このところ「遺体管理」の問題について考察している。 流れとしては 死後、人間の身体はどう変容するのか?―死体現象 https://hajime-himonya.com/?p=1542 遺体は公衆衛生上安全か? https://hajime-himonya.com/?p=1580 に続くものである。 今回書くものを含め、概要は以下に書いている。 死者・遺体の尊厳を守るー葬祭サービスとは何か?(2) https://hajime-himonya.com/?p=1565 死亡の場所の変化と遺体の取り扱いの変化 ... 続きを読む
海洋散骨ガイドラインへの要望―『海へ還るー海洋散骨の手引き』を読む(3)
前回まで 海洋民族の記憶の古層―『海へ還る―海洋散骨の手引き』を読む(1) https://hajime-himonya.com/?p=1578 海洋散骨ガイドラインー『海へ還るー海洋散骨の手引き』を読む(2) https://hajime-himonya.com/?p=1581 『海へ還るー海洋散骨の手引き』を読む が少し長くなった。 今回はこれでまとめるため、少し長くなっている。 海洋散骨ガイドラインは極めてよくできている。 前回紹介していなかった項目で重要と思われるのは 10 日本海洋散骨協会ガイド... 続きを読む
海洋散骨ガイドライン―『海へ還るー海洋散骨の手引き』を読む(2)
村田ますみ編『海へ還るー海洋散骨の手引き』はいろいろな意味で興味深かった。 特に興味深かったのが「付録」として掲載された日本海洋散骨協会「海洋散骨ガイドライン」である。 これは優れている。 ガイドライン策定趣旨に次のように記されている。 万が一、散骨の態様が祭祀としての節度を越え、一般市民の宗教的感情を害した場合、遺骨遺棄罪にあたり違法と判断される可能性があります。 そこで、海洋散骨が祭祀としての節度をもって行われることを確保するために、業界団体として散骨方法に関する自主基準を策定する必要があると考えま... 続きを読む
遺体は公衆衛生上安全か?
遺体は公衆衛生上安全か? 遺体のすべてが公衆衛生上リスクが高いわけではない。 だが、同様に言えることは「リスクが高い遺体もある」ということだ。 問題は、多くの場合、その判別がないままに遺体は病院から搬出されていることだ。 「病院が死亡退院を許すのは、公衆衛生上の危険がない、と判断しているからだ」 というのは事実に即さないきれいごと。 「病院が死亡後、死後のケア(死後の処置)をしているので、公衆衛生上は安全である」 というのはほとんど妄言に近い神話。 この神話を信じる医療関係者、葬祭関係者が... 続きを読む