時間だけが過ぎていくような気がする

「四十九日がやれていない」と僧侶が言った。3月11日の震災はほんの少し前だと思っていたが、その日から数えれば四十九日は4月28日。もう一カ月も前だ。 本日5月26日付けの警察庁の発表では、青森1、岩手2,934、宮城5,243、福島435、茨城1、千葉2、の総計8,616人(未確認情報を含む)が行方不明である。 「葬式だってやっていないのに四十九日なんて」、という気持ちだろう。国は早々と死亡宣告を従来は1年だったのを3カ月に短縮した。補償の問題とかがあるから、不利益を得ないように、ということだが。何か複雑... 続きを読む

終わっていない3・11

今回の震災が社会に与えたインパクトが強いからといって、もう早くも「災後」という言葉を使うのはどうなのだろう? 簡単に「災後」「震災後」という言葉を使うことに、とても違和感がある。怒りに近いものがある。ある親しい僧侶が「災後についての市民レベルで考えるシンポジウム」をする、と案内してきた。まったくどういう感覚でいるのだ、と怒りのメールを送った。 「支援」ということでもずいぶん考えさせる。「ケアする人」「ケアされる人」みたいな問題だ。なんだかんだと言っても局外者の意識で、「善意」で活動する。なかには待遇が悪い... 続きを読む

激励は要らないのでは

原発事故の南相馬市にチェルノブイリでの支援に立ち上がった鎌田實医師、高橋卓志住職のコンビが入っている、という。多くの僧侶が持続的支援の体制に入っているという。この「持続性」が求められているのだろう。 ラジオでサザンの桑田佳祐さんが「激励の言葉に違和感がある」というようなことをポツリと言っていた。 今はどこでも「激励」が流行っている。善意であることはわかるが、ちょっと重い。 もっとさりげない共感の示し方がないのだろうか? 高齢の商店経営者が店の復興について絶望的に語るとき婚約者と携帯で最後まで話して安否を気... 続きを読む

お詫び『三訂版葬儀概論』遅延 追伸

本件についての最新情報は、6月26日更新のブログ https://hajime-himonya.com/?p=1345 をご覧ください。 まずもって執筆中の 『三訂版葬儀概論』の発行が遅延しております。 今のところ、大幅に遅延し、5月中には何とか発行にこぎつけたい、と思って拍車をかけております。 予約いただいた方、葬祭ディレクター試験の受験者、学校で教科書としてお使い予定の方、皆様に心からお詫び申し上げます。 遅延の理由は、著者である私(碑文谷創)の能力のなさがいちばんです。 加えて現在の死と葬送の状況の... 続きを読む

大震災と葬儀

毎日新聞によれば(岩手県版)http://mainichi.jp/area/iwate/news/20110418ddlk03040007000c.html 東日本大震災:23人の合同葬儀、遺族ら1000人参列--野田 /岩手  野田村の村立野田小学校体育館で17日、東日本大震災で亡くなった村民23人の合同葬儀が営まれた。祭壇には遺骨を納めた箱が置かれ、遺族をはじめ約1000人の参列者が犠牲者の冥福を祈った。  小田祐士村長が「村民が安心して暮らせる村にすることが亡くなった方に報いる道になる」と弔辞を朗... 続きを読む