青木新門さんの『それからの納棺夫日記』の発売日は2月15日らしいが、もう増刷がかかったという。新門さんも心配していたが、僧侶をあれだけ批判しておいて、その反発はないだろうか、と私も思ったが、新門さんの周囲にいらっしゃる僧侶の方々はよくできている。反発よりも同意する意見が多かったようだ。 「仏教タイムス』紙の1月30日号の巻頭は「歴史に学ぶ仏教と平和」と題する臨済宗妙心寺派管長の河野太通師の談話であった。 「平和活動の原点は何かとよく聞かれます。やはり戦争体験が大きい。結論から言うと、日本が戦争に突入する以... 続きを読む
青木新門『それからの納棺夫日記』を読んだ
尊敬する先輩(ほぼ10年、年長である)青木新門さんの『それからの納棺夫日記』(法蔵館)が2月10日発売となる。 おそらく新門さんの原稿を毎号雑誌に掲載させていただいている縁で、発売日前に新門さん直々の清冽な文字で送っていただけた。 この本ができるまでに数年を要したことを知る者としては早速、謹んで読ませていただいた。 全体の構成はこうだ。 序 『納棺夫日記』と映画『おくりびと』 第1章 死の現場での体験 第2章 死ぬとはどういうことか 第3章 死者たちに導かれて 第4章 いのちのバトンタッチ 序では、原作者... 続きを読む
監察医務院のデータが使いにくい
朝日新聞が12月30日「孤独死」の問題を大きく取り上げていた。 新宿区の「戸山ハイツ」で頻出する「一人暮らしの人の死」のことである。記者が東京都監察医務院の「一人暮らしの人が自宅で死亡し、死因がはっきりしないケース」という定義を紹介していた。 監察医務院のデータでは東京都23区に限定しての数字だが、2003年(10年前)には、そうした孤独死が男女合わせて3千人未満だったが、12年のデータでは男性3,057人、女性1,415人の計4,472人(この合計数は記事にはなかった)で約1.5倍に増えている、と紹介し... 続きを読む
謹賀新年―紅白とか、転向問題とか
2014年が明けた。 といっても特別なことはない。 昨夜23時頃に事務所を出て、ラジオで紅白を聴く。松田聖子、SMAP、高橋真梨子、北島三郎の4人。サブちゃんが50回を機会に紅白引退という。まだ声が出るのがすごい。ラジオだから声のみなのだが、以前に比べると少し声が細くなった気がする。そのサブちゃんが、紅のトリ、高橋真梨子、白トリ、SMAPの後の大トリ。 私は実は高橋真梨子贔屓である。あの歌のうまさ、艶はずいぶんと前から惹かれていた。同じような世代だろうと思ったら、私より5学年下であった。とすると団塊最後の... 続きを読む
死者を利用してはならない
どういうわけか2か月間、このブログを放置したことになる。というより気持ち的に余裕が失われていたことが書かなかった理由である。 今年1年、気持ちが落ち着かない日々を暮していた。個人的には従妹の50日にわたる終末期と死。重なるように姉のがんステージⅣの告知とたび重なる入退院。姉は今自宅療養中であるが、事態は確実に進んでいる。大腸ががん細胞に圧迫されてのたびたびの腸閉塞は、バイパス手術で今のところは乗り切ったが、今度は肝臓がんの進行で胃を圧迫しているようだ。穏やかに新年を迎えてくれるといいが、これはわからない。... 続きを読む